Professional Studio Senior Consultant 手塚ちひろ
Professional Studioで活躍するメンバーにフォーカスを当てる“Interactive dialogue”。ワーキングマザーとして成果にコミットする手塚さんにマイクを向けます。
手塚さんは9時から13時までという時短勤務。通常の半分の時間でパフォーマンスをあげるにはどうすべきか、という問いに常に向き合っています。短時間で生産性を上げ、成果につなげる動きは決してスマートではないとのこと。
そんな手塚さんにこれまでのキャリアの歩み、仕事で大切にしていること、これからチャレンジしたいことなどをざっくばらんに語っていただきました。
子育てとキャリアを両立させるために
ー手塚さんはキャリアのスタートがアドテクの営業だったそうですね
大学院を卒業した後、広告プラットフォームを提供するベンチャー企業に就職しました。当時アドテクが盛り上がっていたんですよね。そこでは法人営業としてキャリアをスタートさせるのですが、ほどなくしてライフイベントがあり、生活に育児が加わることになります。
さすがに子育てとクライアントワークで夜間の対応も多かった営業の両立は大変だということでバックオフィスに転向し、人事として新たなスタートを切ることになりました。
ーもともと人事職には興味がおありだったとか?
その会社では新卒採用にスタープレイヤーを起用していたので「いつかは自分も」と思っていました。また大学で心理学を学んでいたこともあり、人についての興味関心は常に持ち続けていました。
人事は営業と比べて社内メンバーとのやり取りがほとんどなので、スケジュールのコントロールがしやすく働きやすさは格段に上がりました。ただ新卒採用は土日にイベントが重なることが多く、採用活動のピーク時には地方出張も頻繁にあります。
結果として家族の負担が増えてしまって、浅慮だったなと…。
ーせっかくの配置転換だったのに、想像とは異なることも多かったんですね
その後も、さらに会社の取り計らいで労務やスカウト送信、面談対応など家でもできる仕事を中心に業務を組み立ててもらったのですが、自分のスキルの未熟さから育児との両立自体がどんどん難しくなってしまいました。
このままでは周りに迷惑をかけてしまうし、自分としてもキャリアの方向性を見失ってしまうと感じて転職を決意。株式会社OKANに人事労務としてジョインします。
ここでは給与計算からはじまり中途採用、制度設計、最終的には人事責任者としてマネジメントまで経験しました。子育てワーカーも多く、理解と共感に支えられながらいろんなチャンスをいただけました。
ー手塚さんの「働きたい」という気持ちを満たしてくれると同時に、家庭の事情も鑑みてもらえる環境だったんですね
スキルの幅も広がりましたし、何よりマネジメントを経験することができたのが良かったと思います。それまでの私は仕事ができないことを自他共に認めたくない、という気持ちが強くて。それで前職でも空回りしていたんですが、OKANでは自分の得手不得手を表明しました。周囲を頼れるようになったんです。
もちろん最初からうまく行ったわけではありません。メンバー一人ひとりと腹を割って話をして、どうすれば働きやすいチームになるか徹底的に洗い出しもしました。いま考えるとメンバーはよくついてきてくれたな、と感謝しかありません。
ーその後、マネーフォワードに転職されますね
いわゆるゼネラルなスキルは身についたけど、もう少し人事の領域のどこかを尖らせたい、と思うようになりました。また、OKANも素晴らしい事業内容だけど、それ以上に幅広い領域へ価値提供している事業にチャレンジしたいとも。
私は子どもが二人いるのですが、子どもたちの時間をもらって仕事をしている以上、少しでも彼らの未来に還元できるような事業に関わりたい。そこで選んだのがマネーフォワードでした。
同社ならtoBもtoCもBtoBtoCもあるので、どんな属性の人でもサービスの価値を享受できます。またかなり大きな規模なのにミッション・バリュー採用を貫いているのが新鮮で。これは人事でもレベルの高い人がいるはずと入社を決めました。それが遠藤さん(現Professional Studio執行役員)だったんですけど。
キャリアの悩みは視野が狭くなりがち
ーマネーフォワードでは人事としてどんな領域を尖らせることができたんですか?
デザイナー採用を専属で担当し、さらにはデザイン部のHRBPとしてデザイン組織に張りつきで採用含む組織開発に取り組んでいました。デザインマネージャーと密接にコミュニケーションしながら仕事ができたのは大きな財産です。
その甲斐あってノンデザイナーでありながらデザイナーのことを解像度高く理解できる人事という、市場でもレアなプロフィールを獲得できました。デザイナーと面談でお話ししていても「え、デザイナーの方じゃないんですか?」と間違われることが今も昔も多いです(笑)。
その後、家庭の状況が変わり時短勤務に切り替えることになります。ただマネーフォワードの場合、時短だと当然ですが業務がほぼ定型なものに限定されてしまいます。
キャリアとしては停滞期に入ってしまったと感じていました。一方で、正社員の頃の仕事のスタイルが中々払拭できず「時短とはいえ、もっとやってくれるだろう」という暗黙の期待値も感じて、ちょっと苦しくなっていたんです。
その時に声をかけてくれたのが、Professional Studioに移っていた遠藤さんでした。
ーマネーフォワードですごい採用を手掛けていた遠藤さんからのお声がけならすぐに飛びついたのでは?
遠藤さんとは「いつか一緒に働きたいですね」って話はずっとしていて。ちょうどモヤモヤしていた時だったのでなんて素敵なタイミングなんだろうと思いました。ただ状況が状況です。
すごくうれしいお話ですが時短の仕事を探しているので、と返信したら「全然いいと思う」と。次の仕事として、人材紹介は人事コンサルティングとともに検討していたので、ぜひお話を一度、ということになりました。
ーここで事業会社の人事から人材紹介のキャリアコンサルタントへと大きな転機を迎えます
事業会社の人事って社員から相談を受けたとき、答えをまずは社内で探すんですよね。今の部署がつらいならこの部署に異動してみるか、とか。それはそれで正解なんですが、実は社外も含めるともっとよい選択肢を提案できるんじゃないかと考えていたんです。
自社だけを回答の枠にするのではなく、その方にとって一番適切な選択肢をフラットに情報提供したい。その結果、より多くの企業へと良い影響を与えて、より良い社会をつくることができるんじゃないか。そう考えるとエージェントで両面担当するキャリアコンサルタントは視野も広く持てますし、理にかなっている仕事だと思います。
ー確かに人事である以上、プライオリティはあくまで自社に置かれますからね
振り返ると自分もキャリアで悩んだり転職活動するとき視野が狭くなっていると感じることが多くて。真面目なビジネスパーソンほど選択肢を社内限定で考えちゃうんですよね。社外のメンターに悩みを相談した時、「それって別に自社にこだわる必要ないと思う」なんて言われてハッと目が醒めたこともあります。
第三者視点で見ると知らず知らずのうちに選択肢を狭めていることって多いんですよね。この機会損失って結構大きいと思うんです。
そういう気づきを与えることができれば、その人の人生の豊かさって全然違うものになっていくんじゃないかと。
ーしかもProfessional Studioなら候補者起点でのコンサルティングができますしね
そうなんですよ。そこが入社の決め手でもありますし、しがらみなく候補者と向き合えるのが本当に楽しいです。もちろん「候補者起点だから売上が立ちません」ではダメで。事業と組織の成長にしっかりと向き合いたいと思っています。具体的にはマッチング精度を上げるためにも企業理解を深めることですね。ここは気合と物量で(笑)。
売上目標から逆算すると、どれぐらいの候補者の方のマッチングを生み出すか、という数字がデジタルに決まっていきますから。行動量の目処が立てば、あとはそれを実行していきます。
まったくの未経験者ではありますが、論語に依らず算盤に依らず、楽しい仕事だと実感しているところです。
迷ったらProfessional Studioへ、というブランドに
ー手塚さんが時短勤務で大事にしていることってなんでしょうか
正直、時短だからといって楽はできません。通常の半分の時間で生産性をあげるにはどうしたらいいか、ものすごく考えるし行動も必要です。
と、いいつつ最初は四の五の言わずにやるしかない、というのが私のスタンス。新しい何かにチャレンジする時はいつもそうなんですが、とりあえず走ってみてどこでコケるのか、どこでつまづくのか、論点をあぶり出します。勇気を持って試行回数を増やすのみですね。
で、Professional Studioのいいところなんですが、そういった生産性を上げたり成果を出すための試行錯誤を否定しないんです。失敗やミスにものすごく寛容。
そういう意味で心理的安全性の高い組織だと思います。もちろん連絡が取れる時間が限定的になったりすることにも事前にお伝えした上で、ご理解を示していただけていますし。
ー寛容性や多様性ある組織っていいですよね
すごくいい人が多いと実感しています。きっと今までお仕事の中で様々な苦労をされている方ばかりなんだろうな、と思えるほどに。
だから失敗に対しても責めるのではなく、そこに先人の知恵を差し伸べてくれたり。男女問わず育児しながら働いている人も何人かいらっしゃるのも安心感につながっています。
新しく仲間になる人に期待するのは、相手に対するリスペクトを持ちつつもディスカッションで意見をどんどんぶつけていくようなタイプ。みんな優秀で共感性が高い方が多いので、そこにエッジの効いた人が交じるとカルチャーがアップデートしてより面白い組織になるんじゃないかなと思っています。
ー今後、Professional Studioをどんな会社にしていきたいと思いますか?
あらゆるビジネスパーソンが何か新しいことにチャレンジしたい、と思ったときに第一想起される存在になりたいですね。挑戦するならまずProfessional Studioに相談してみよう、という未来にしたいと思っています。
いまは転職というと転職ナビサイトに登録、みたいなのが定石かもしれません。Professional Studioは違う観点からの情報提供ができますし、転職ありきではないコミュニケーションが図れるのも強み。
迷ったらとりあえずProfessional Studioに、と頭に浮かべてもらえるような信頼をマーケットの中で獲得していきたいですね。
ー本日はありがとうございました!
■PROFILE
手塚 ちひろ/Consultant
東京学芸大学大学院 教育学研究科終了。新卒でフリークアウト社にて広告営業に従事した後、OKAN社にて労務・中途採用・人事マネージャーとして30名から100名への組織拡大を牽引。その後、2021年よりマネーフォワード社にてデザイナー組織専属のHRBPとしてデザイナー採用と組織開発に従事。2023年4月より弊社に参画。
Professional Studioは、スタートアップに特化したキャリア支援を行っています。エージェントはスタートアップ業界経験者のみ。キャリアや転職に関する相談をご希望される方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。