【2026年版】SaaS企業の年収相場と注目企業ランキング|職種別・企業別にリアルな水準を解説

SaaS業界は急成長を遂げており、それに伴い年収水準にも注目が集まっています。営業やエンジニア、カスタマーサクセスなど職種ごとに年収の幅は広く、経験やスキルによっても大きく異なります。

そこで本記事では、SaaS業界の平均年収や職種別の収入、年収アップのポイントについて詳しく解説します。

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SaaS企業への転職を検討している人にとって、最も気になるテーマのひとつが「実際、どれくらい稼げるのか」ではないでしょうか。

結論からいうと、SaaS業界の年収水準は日本全体と比べて高めです。ただし、「SaaS業界の平均年収は一律○○万円」と言い切れるほど単純ではありません。企業規模、上場・未上場、職種、担当領域、インセンティブの有無によって、年収レンジは大きく変わります。実際、日本の民間平均給与が478万円であるのに対し、代表的な上場SaaS企業では平均年収が688万円〜939.7万円のレンジに入っています。

本記事では、SaaS企業の年収を「なんとなく高い」で終わらせず、日本全体との比較、職種別の相場、企業別の平均年収、さらに年収を上げるための考え方まで、実務目線でわかりやすく整理します。

※本記事の「平均年収」は主に上場企業の開示資料ベース、「職種別相場」は公開求人や転職市場のレンジをもとに整理しています。会社全体の平均年収と、採用ポジションの提示年収は一致しないことがあります。

目次

1. SaaS企業の年収事情とは?

1-1. SaaS企業の年収は本当に高いのか

まず押さえておきたいのは、公的に定義された「SaaS業界の平均年収」統計は見つけにくいという点です。したがって、実態をつかむには、上場SaaS企業の有価証券報告書や、公開求人のレンジを組み合わせて見る必要があります。

代表的な国内SaaS企業の直近開示を見ると、プレイド 939.7万円、Sansan 780万円、マネーフォワード 723万円、freee 688万円 でした。日本の民間平均給与478万円と比べると、SaaS企業の給与水準が相対的に高いことは十分に読み取れます。また、国税庁の最新調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円で、男性は587万円、女性は333万円でした。SaaS企業の年収を考えるときは、この全国平均と比べるとわかりやすいです。

1-2. なぜSaaS企業は年収が高くなりやすいのか

SaaS企業の年収が高くなりやすい理由のひとつは、継続課金型の売上構造にあります。たとえばfreeeでは、2025年6月期時点で売上の90%超がサブスクリプション売上です。こうしたモデルでは、一度導入した顧客から継続的に売上が積み上がるため、単発売上中心のビジネスより収益予測を立てやすく、人材採用やプロダクト投資に踏み込みやすくなります。

ただし、「SaaS=常に高利益、高年収」と単純化するのは危険です。SaaS企業は高粗利になりやすい一方で、成長フェーズでは開発、採用、営業体制の強化に資金を積極投下します。つまり、高収益だから高年収というより、将来の成長期待と再現性の高い売上構造が高い報酬設計を支えていると考えた方が実態に近いでしょう。

1-3. 年収水準が上がりやすい背景

もうひとつの理由は、SaaS人材の獲得競争が激しいことです。特に営業、カスタマーサクセス、RevOps、プロダクト、エンジニアリングの各領域では、単に経験年数が長いだけではなく、SaaS特有のKPIや分業体制を理解した人材が強く求められています。

日本カスタマーサクセス協会の関連情報でも、SaaS/非SaaSを問わず、**「リソース不足」「メンバーの採用・育成」**が課題として挙がっています。つまり、SaaS企業では「人が足りない」のではなく、成果の出し方を理解している人が足りないため、年収が上がりやすいのです。

1-4. 国内SaaS企業と外資系SaaS企業の違い

SaaS業界で年収を語るときは、国内上場SaaS外資系SaaSを分けて考える必要があります。国内企業は等級制度や役割定義に沿って報酬が決まる傾向が強い一方、外資系SaaSは営業職を中心に**OTE(On-Target Earnings)**で報酬が設計されることが多く、基本給に加えて成果連動の変動給が大きくなりやすいのが特徴です。OTEは、目標達成時に想定される年収を指します。

そのため、外資系SaaSでは営業職を中心に年収1,000万円超のオファーが出るケースもありますが、同時に目標達成プレッシャーや組織再編の影響も受けやすく、安定性は企業によって差があります。高年収だけでなく、報酬の内訳が「固定給」「変動給」「株式報酬」のどれで構成されているかまで確認することが大切です。

2. 職種別に見るSaaS企業の年収相場

2-1. 営業職の年収相場

SaaS営業は、他業界と比べても年収が伸びやすい職種です。公開求人ベースでは、インサイドセールスでおおむね400万〜700万円前後、フィールドセールスで600万〜1,000万円前後、エンタープライズ領域ではさらに高いレンジが見られます。特に外資やエンタープライズSaaSでは、OTE込みで年収が大きく上振れすることも珍しくありません。

営業職が高年収になりやすい理由は明快で、売上への寄与が最も数値化しやすいからです。特にSaaSでは、受注額だけでなく、契約継続率やアップセル可能性まで含めて営業成果が評価されるため、単純な「モノ売り」より報酬が上がりやすい傾向があります。

2-2. カスタマーサクセスの年収相場

カスタマーサクセスも、SaaS業界で年収が上がりやすい職種のひとつです。公開情報ベースでは、平均年収543万円前後というデータがある一方、SaaS企業の求人市場では600万〜850万円前後のレンジも珍しくありません。特にオンボーディングだけでなく、アップセルや継続率改善まで担うポジションでは報酬が上がりやすくなります。

SaaSでは、受注して終わりではなく、導入後に成果が出続けることが売上に直結します。そのため、チャーンレート、NRR、オンボーディング完了率などを改善できるCS人材は、今後も市場価値が高まりやすいと考えられます。

2-3. エンジニア職の年収相場

エンジニア職は、SaaS企業の中でも特に企業差が大きいポジションです。バックエンド、フロントエンド、SRE、セキュリティ、データ基盤など、担当領域によって報酬の差が出やすく、単純に「SaaSエンジニアは○○万円」とは言い切れません

ただし、SaaS企業はプロダクト価値そのものが競争力になるため、テックリード、EM、VPoEクラスまで伸びると大きく報酬が上がる傾向があります。実際、平均年収が高いSaaS企業では、全社平均自体がすでに高水準であり、プロダクト組織の重要性が賃金水準に反映されていると考えられます。

2-4. マーケティング職の年収相場

SaaSのマーケティング職は、ウェビナー、SEO、広告運用、ホワイトペーパー、MA運用、イベント、CRM設計など、役割の幅が広いのが特徴です。一般的な事業会社のマーケティングよりも、リード数、商談化率、CAC、LTVといった数値責任を負いやすいため、成果次第で報酬が伸びやすい職種です。

また、近年は単なる集客担当ではなく、営業との接続を最適化するRevOps的な視点が求められています。広告運用やコンテンツ制作のスキルだけではなく、売上につながるプロセス全体を設計できる人が高く評価されます。

2-5. マネージャー職・事業責任者の年収相場

マネージャー以上になると、評価されるのは個人の成果だけではありません。SaaSでは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、CSの連携が崩れると事業全体の成長率が落ちるため、部門をまたいで数字をつなげられる人の市場価値が高くなります。

そのため、営業マネージャー、CSマネージャー、RevOps責任者、事業責任者、CxOクラスまで進むと、年収は一段上がります。特に未上場SaaSスタートアップでは、現金報酬に加えてストックオプションが付くケースもあり、年収だけでなく資産形成まで含めて報酬を考える必要があります

3. 企業別に見る注目SaaS企業の年収水準

ここでは、2026年3月時点で直近の開示値を確認できた代表的な国内SaaS企業を整理します。なお、これは国内SaaS全体の完全ランキングではなく、あくまで開示確認ができた代表例です。

企業 直近平均年収 平均年齢
プレイド 939.7万円 35.2歳
Sansan 780万円 31.7歳
マネーフォワード 723万円 34.3歳
freee 688万円 33.1歳

※出典は各社の直近開示値ベースです。プレイド ESGデータ IRBANK / Sansan IRBANK / マネーフォワード IRBANK / freee

3-1. プレイド

プレイドは、直近の平均年収が939.7万円と非常に高水準です。しかも平均年齢は35.2歳で、単に年齢構成が高いから平均年収が高いというより、高い専門性と事業成長への期待が報酬に反映されていると見た方が自然です。ESGデータを見ると、2023/9期 1,040.2万円、2024/9期 955.1万円、2025/9期 939.7万円と推移しており、高水準を維持しています。プレイド ESGデータ

3-2. Sansan

Sansanの直近平均年収は780万円、平均年齢は31.7歳です。比較的若い年齢構成にもかかわらず高い年収水準で、SaaS企業としての報酬競争力の高さがうかがえます。推移を見ても、2022年5月期 640万円、2023年5月期 700万円、2024年5月期 750万円、2025年5月期 780万円と上昇しています。IRBANK / Sansan IRBANK / Sansan年収推移

3-3. マネーフォワード

マネーフォワードの直近平均年収は723万円、平均年齢は34.3歳です。バックオフィスSaaSの代表格として知られ、一定規模まで組織を拡大しながらも、平均年収は全国平均を大きく上回っています。SaaS企業の中では突出して高いというより、大型上場SaaSの中堅〜上位レンジといえる水準です。IRBANK / マネーフォワード

3-4. freee

freeeの直近平均年収は688万円、平均年齢は33.1歳です。全国平均よりは十分に高い一方、プレイドやSansanよりは抑えめに見えるかもしれません。ただし、freeeは2025年6月末時点で連結従業員数1,901人、かつ売上の90%超がサブスクリプション売上という大規模SaaS企業であり、安定した事業基盤と成長投資の両立が特徴です。IRBANK / freee freee ファクトブック

4. 高年収なSaaS企業に共通する特徴

高年収なSaaS企業には、いくつかの共通点があります。ひとつ目は、継続課金モデルが強く機能していることです。単発受注ではなく、契約継続とアップセルで売上が積み上がる企業ほど、報酬設計も安定しやすくなります。freee ファクトブック

ふたつ目は、エンタープライズ攻略力があることです。中小企業向けの低単価商材よりも、大企業向けの高単価・高難度商談を持つ会社の方が、営業、CS、プロダクト、導入支援すべての人材に高い専門性が求められます。そのぶん、報酬レンジも上がりやすくなります。

三つ目は、解約率や継続率が重視されていることです。SaaSの事業価値は、新規受注の勢いだけでなく、顧客が使い続けるかどうかで大きく変わります。日本カスタマーサクセス協会の関連情報でも、継続率向上やエクスパンション、人材採用・育成が重要テーマとして扱われており、SaaS企業における人材価値の源泉がここにあることがわかります。

5. SaaS企業で年収をさらに上げるためのポイント

5-1. 「データで再現性を語れる人」になる

SaaS業界で年収を上げたいなら、職種を問わず大切なのは数字で成果を説明できることです。営業なら受注率、平均契約単価、継続率。CSならチャーン改善、アップセル率、オンボーディング完了率。マーケなら商談化率、CAC、LTV。エンジニアなら開発生産性、安定稼働率、改善インパクトなど、自分の仕事がどのKPIに効いたのかを語れる人は強いです。

SaaSでは「頑張った」より、「どの数字をどう改善したか」が評価されます。年収を上げるためには、まずこの前提を受け入れることが重要です。

5-2. キャリアパスを戦略的に選ぶ

SaaS業界で年収を上げる王道は、大きく3つあります。ひとつは、営業でエンタープライズや外資に進み、成果連動で年収を伸ばす道。もうひとつは、CSやマーケからRevOpsや事業企画に広げ、組織横断の責任を持つ道。そして三つ目は、エンジニアやプロダクト職でリードクラスまで進み、専門性で報酬を上げる道です。

重要なのは、「今の職種で頑張る」ではなく、「どの責任範囲に移ると市場価値が上がるか」を考えることです。SaaS業界は比較的キャリアの横展開がしやすいので、戦略的に動く人ほど年収を上げやすい市場です。

5-3. 転職時は「想定年収」ではなく「報酬設計」を見る

転職時に見るべきなのは、額面の年収だけではありません。国内SaaSなら、基本給・賞与・評価等級。外資SaaSなら、基本給・OTE・RSU。未上場スタートアップなら、基本給・賞与・ストックオプション。このように、同じ“年収800万円”でも中身は全く違います

とくに営業職は、提示年収のうち変動給がどれくらいを占めるかで実態が大きく変わります。Salesforceの説明でも、OTEはあくまで「目標達成時の想定年収」であり、達成率によって受け取れる金額は変わります。

5-4. 未上場SaaSスタートアップは「年収+SO+ランウェイ」で見る

年収アップを狙ううえで、未上場SaaSスタートアップは魅力的な選択肢です。ただし、上場企業や外資と同じ見方をすると危険です。スタートアップでは、現金年収よりもSO(ストックオプション)や将来の役割拡大が報酬の重要な要素になります。政府のスタートアップ育成5か年計画でも、資金供給強化やストックオプション環境整備が重要テーマとして掲げられています。

また、未上場SaaSに転職するなら、ランウェイも確認しておきたい指標です。ランウェイとは、会社がキャッシュ不足に陥るまでの残存期間を意味します。年収が高く見えても、資金繰りが厳しい会社では安心して働けません。SaaSスタートアップでは、年収だけでなく、ARRの伸び、継続率、調達状況、ランウェイまでセットで見ることが、後悔しない転職につながります。

6. SaaS企業への転職で後悔しないためのチェックポイント

SaaS企業の年収に惹かれて転職するのは悪いことではありません。ただし、年収だけで判断するとミスマッチが起きやすくなります。最後に、転職時に見ておきたいポイントを整理しておきます。

まず、その会社の年収が「固定給の高さ」なのか「変動給込み」なのかを確認すること。次に、受注後まで含めた事業モデルが健全かを見ること。そして、未上場企業ならSOの条件、資金調達の状況、ランウェイも必ず確認することです。

SaaS業界は確かに高年収を狙いやすい市場ですが、誰でも自動的に報酬が上がるわけではありません。高年収を取っている人は、SaaSモデルのどこで価値を出しているかを明確に説明できる人です。転職で年収を上げたいなら、まずは自分の強みをSaaSの文脈に翻訳することから始めましょう。

まとめ

SaaS企業の年収は、日本全体と比べて高水準です。実際、最新の民間平均給与478万円に対し、代表的な上場SaaS企業では平均年収が688万円〜939.7万円でした。ただし、SaaS企業の年収を正しく見るには、「業界平均」という曖昧な言葉ではなく、上場企業の平均年収、職種別の求人レンジ、報酬の内訳、未上場ならSOやランウェイまで含めて比較することが大切です。

SaaS業界は、成果と専門性が報酬に反映されやすい市場です。だからこそ、年収だけで企業を選ぶのではなく、自分の強みがどのSaaS企業で最も高く評価されるかという視点で転職先を選ぶと、年収もキャリアも大きく伸ばしやすくなります。

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