AIを活用したサービスが急増し、市場の規模も急拡大しています。IDC Japanの2025年5月発表の最新調査によれば、国内AIシステム市場は2024年から2029年にかけて年平均成長率56.5%で急成長し、2029年には4兆1,873億円に達すると予測されています。特にベンチャー・スタートアップでは、斬新な技術やアイデアを武器に新たなビジネスモデルが次々と生まれ、注目を集めています。
本記事では、国内外の生成AIスタートアップを厳選して紹介するとともに、企業評価額や資金調達状況などのデータをもとに、転職時に確認すべき重要なポイントを解説します。
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生成AI系のベンチャー・スタートアップが増えている理由
近年、生成AI技術の急速な発展と普及が進んでおり、これに伴い多くのベンチャー・スタートアップが誕生しています。
CB Insightsのデータによれば、2023年の生成AI関連スタートアップへの投資は426件で約21.8億ドルに達し、記録的な成長を遂げました。市場の需要が高まる中、資金調達のし易さや技術の民主化も相まって、革新的なビジネスモデルが次々と生まれています。
AI技術の発展と急速な普及
近年、AI技術は飛躍的な進化を遂げ、さまざまな分野での応用が進んでいます。
特に生成AIは、自然言語処理や画像生成などの領域で目覚ましい成果を上げており、2022年のChatGPTリリース以降、わずか2か月でユーザー数1億人を突破するなど、技術の普及スピードは従来のITサービスを大きく上回っています。
また、インターネットの普及とともに、AI技術へのアクセスが容易になったことも大きな要因です。クラウドコンピューティングの発展により、高度な計算能力を持つAIモデルを手軽に利用できるようになり、これが新たなアイデアやビジネスモデルの創出を促進しています。
市場の需要の増加
生成AI技術の進化に伴い、その市場に対する需要が急速に高まっています。
McKinsey & Companyの調査では、生成AIが世界経済に年間2.6兆〜4.4兆ドルの価値を生み出す可能性があると試算されており、特にマーケティング、カスタマーサポート、ソフトウェア開発の分野での活用が期待されています。
企業や個人がAIを活用することで、業務の効率化や新たな価値の創出が期待されており、特にコンテンツ生成やデータ分析、カスタマーサポートなどの分野での活用が進んでいます。これにより、生成AIスタートアップは多様なニーズに応えるためのサービスを提供し、急成長を遂げています。
また、デジタル化が進む中で、企業は競争力を維持するためにAI技術を導入する必要性が増しています。このような背景から、生成AIに対する投資や関心が高まり、スタートアップが次々と登場する土壌が整っています。
資金調達のし易さ
生成AIスタートアップが急増している背景には、資金調達のし易さも大きな要因として挙げられます。PitchBookやCB Insightsのデータによれば、生成AI分野では2023年以降、大型の資金調達が相次ぎ、ユニコーン企業(企業評価額10億ドル以上)も急増しています。
投資家たちはAI技術の可能性に注目し、特に生成AIに関連するプロジェクトに対して積極的に資金を提供しています。このトレンドは、スタートアップが新たなアイデアや技術を実現するための資金を得るハードルを大きく下げています。
また、クラウドファンディングやエンジェル投資家の増加も、資金調達の選択肢を広げています。これにより、従来のベンチャーキャピタルだけでなく、多様な資金源からの支援を受けやすくなっています。
技術の民主化
生成AIの急速な発展に伴い、技術の民主化が進んでいます。これにより、従来は専門的な知識や高額な設備が必要だったAI技術が、より多くの人々や企業にアクセス可能となりました。
HuggingFaceやOpenAIのAPIなど、オープンソースのツールやプラットフォームが増え、個人や小規模なスタートアップでも高度なAI技術を活用できる環境が整っています。GitHubでは数千もの生成AI関連オープンソースプロジェクトが公開されており、開発者コミュニティの活発な知識共有が技術の普及を加速させています。
このような状況は、創造的なアイデアや新しいビジネスモデルの誕生を促進し、競争が激化する要因ともなっています。技術の民主化は、特に若い世代の起業家やデベロッパーにとって、チャンスを広げる大きな要素となっているのです。
AI系のベンチャーに転職する時に見るべきポイント
AI系のベンチャー企業に転職を考える際には、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。スタートアップ特有のリスクとリターンを理解し、自身のキャリア目標と照らし合わせて判断することが求められます。これから説明するポイントをしっかりとチェックすることで、より良い転職先を見つける手助けとなります。
収益モデルが確立されているか
生成AI系のベンチャー・スタートアップに転職を考える際、まず確認すべき重要なポイントの一つが収益モデルの確立です。新しい技術やアイデアを持つ企業であっても、持続可能なビジネスモデルがなければ、長期的な成長は難しいでしょう。
主な収益化モデルには以下のようなパターンがあります:
- SaaS型サブスクリプション: 月額・年額課金でAIツールを提供(例:ChatGPT Plus、Claude Pro)
- API利用料金: 使用量に応じた従量課金制(例:OpenAI API、Anthropic API)
- エンタープライズライセンス: 大企業向けカスタマイズ版の提供
- データ分析・コンサルティング: AI導入支援やデータ活用サービス
特に生成AIの分野では、技術の進化が早く、競争も激しいため、収益化の戦略が明確であることが求められます。具体的には、どのようにして収益を上げるのか、顧客に対してどのような価値を提供するのかを理解することが重要です。
転職前には、企業の決算資料や資金調達の使途、顧客事例などを確認し、収益構造の健全性を判断することをおすすめします。
競合との明確な差別化がされているか
生成AIスタートアップに転職を考える際、競合との明確な差別化がなされているかは非常に重要なポイントです。
市場には多くの企業が存在し、同様の技術やサービスを提供している中で、どのようにして自社が独自性を持っているのかを理解することが求められます。差別化が明確であれば、企業の成長性や市場での競争力が高まるため、転職先としての魅力も増します。
差別化要素の具体例:
- 技術的優位性: 独自のアルゴリズム、特許技術、モデルの精度
- 特定領域への特化: 医療、法務、金融など専門分野へのカスタマイズ
- 言語・地域対応: 日本語や特定地域に最適化されたモデル
- データセキュリティ: オンプレミス対応、プライバシー保護技術
- UI/UXの優位性: 使いやすさ、既存ツールとの統合性
また、顧客のフィードバックを基にした改善や、業界内でのパートナーシップの構築も差別化の要素となります。企業のウェブサイトやプレスリリース、導入事例などから、具体的にどのような強みを持っているかを確認しましょう。
技術投資ができる十分な資金はあるか
AI系のベンチャー企業に転職を考える際、技術投資ができる十分な資金があるかどうかは非常に重要なポイントです。生成AI技術は急速に進化しており、その開発には高額な投資が必要です。
生成AIスタートアップの主なコスト要因:
- 計算リソース: GPU/TPUクラスタの利用料(月間数千万円〜数億円規模)
- 優秀な人材の確保: AI研究者やエンジニアの高額な人件費
- データ取得・整備: 学習用データの購入やアノテーション作業
- 研究開発費: 新技術の開発や実証実験
特に、優れた人材を確保し、最新の技術を導入するためには、資金力が不可欠です。資金が豊富な企業は、研究開発に多くのリソースを投入できるため、競争力を維持しやすくなります。
確認すべき財務指標:
- 直近のシリーズ資金調達額と時期
- 投資家の顔ぶれ(有名VC、事業会社など)
- バーンレート(月間支出額)と現金残高
- 売上成長率と粗利率
また、資金調達の状況や投資家の信頼度も、企業の成長性を示す指標となります。転職を考える際には、企業の財務状況や資金調達の履歴を確認し、少なくとも今後12〜18か月程度の資金余力があるかを見極めることが重要です。
資金が潤沢でない場合のリスクとしては、開発スピードの低下、優秀な人材の流出、競合他社への遅れなどが考えられます。
【国内】生成AI系ベンチャー・スタートアップ企業ランキング5選
国内の生成AIスタートアップは、独自の技術力と日本市場への深い理解を武器に、様々な分野で活躍しています。ここでは、資金調達実績、技術力、市場での存在感などを総合的に評価し、特に注目すべき5社を厳選してご紹介します。これらの企業は、AI技術を活用した新しいサービスやプロダクトを展開しています。
※注意: 生成AI分野の企業評価額は急速に変動しています。以下の数値は記載時点のものであり、最新情報は各企業の公式発表をご確認ください。
【国内】生成AI系ベンチャー5選
国内の生成AIスタートアップは、革新的な技術を駆使して様々な分野で活躍しています。ここでは、特に注目すべき5社を厳選してご紹介します。これらの企業は、AI技術を活用した新しいサービスやプロダクトを展開しています。
1. 株式会社Preferred Networks
【企業評価額:約1,580億円(2025年3月時点)】
株式会社Preferred Networksは、2014年3月26日に設立された日本のスタートアップ企業で、深層学習などの最先端技術を迅速に実用化することで、現実世界の課題解決を目指しています。
同社は累計で約1,000億円以上の資金調達を実施しており、トヨタ自動車、NTT、日立製作所などの大手企業から出資を受けています。
※2025年3月にダウンラウンドを実施し、評価額は約3,500億円から1,580億円に変更されました。これは市場環境の変化や事業戦略の調整によるものです。
同社は、生成AI基盤モデルからスーパーコンピュータ、チップまで、AI技術のバリューチェーンを垂直統合し、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したソリューション・製品を開発しています。
2024年10月には、独自開発のAIプロセッサー「MN-Core 2」を搭載したAI向けクラウドサービス「Preferred Computing Platform™(PFCP™)」の提供を開始しました。製造業、医療、ロボティクスなど幅広い分野での実績があり、国内AI企業の中でも特に高い技術力を誇ります。
2. 株式会社PKSHA Technology
【時価総額:約1,000億円〜1,100億円(2024年12月時点・東証プライム上場)】
株式会社PKSHA Technologyは、2012年10月16日に設立された日本のAI企業で、「アルゴリズムを通じて未来のソフトウェアを創る」というビジョンを掲げています。自然言語処理や画像認識などの技術を活用し、社会や企業の課題解決につながる先端アルゴリズムの研究開発・実装を行っています。
2020年に東証マザーズ(現グロース)に上場し、2022年にプライム市場へ市場変更を果たしました。
同社は、独自開発の「アルゴリズムモジュール」を中核とし、カスタマーサポートやチャットボットをはじめとした多岐にわたる領域へのソリューションを提供しています。特に自然言語処理技術を活用した問い合わせ対応や文書要約など、テキストデータに関するソフトウェア開発支援を強みとしています。
また、MLOpsを含むAI開発基盤の整備や、業務システムとの連携など、企業のDX促進を支援する取り組みにも注力。金融、通信、小売など幅広い業界で3,000社以上の導入実績があります。高度なアルゴリズム開発と実用化を通じて、多種多様なビジネスシーンに対応可能なAIソリューションを展開しています。
3. 株式会社エクサウィザーズ
【時価総額:約500億円〜600億円(2025年12月時点・東証グロース上場)】
株式会社エクサウィザーズは、AIを活用して社会課題の解決に取り組む日本の企業です。2016年2月の設立以来、医療・介護、HR、産業DXなど幅広い領域でAIソリューションを展開しています。
同社は、AIプラットフォーム「exaBase」を基軸に、年間250件以上のAI/DXプロジェクトを手掛けています。
具体的には、SaaS型のAIアプリケーションやAIアルゴリズム・API、MLOpsなど、AI/DXに関する多様なソリューションを提供しています。
また、DX人材・組織開発の支援や、AI/DX推進リーダーが集う国内最大級のコミュニティ運営を通じて、企業のAI活用とデジタルトランスフォーメーションの内製化をサポートしています。
同社の特徴は、AIソリューション開発だけでなく、人材育成やコンサルティングまで一貫して提供する点にあります。
参考:株式会社エクサウィザーズ
4. 株式会社ABEJA
【時価総額:約200億円〜300億円(2025年12月時点・東証グロース上場)】
株式会社ABEJAは、2012年9月10日に設立された日本のAIスタートアップ企業で、データとテクノロジーを駆使して社会・産業のデジタルトランスフォーメーションを推進することを目指しています。特に深層学習などの最先端技術を活用し、製造・物流・小売など幅広い業界の課題解決に取り組んでいます。
電通グループ、NTTドコモ、三井不動産、Googleなどの大手企業から出資を受けており、エンタープライズ向けAI導入に強みを持ちます。
同社は、機械学習モデルの開発から運用までを一貫してサポートするプラットフォーム「ABEJA Platform」を中核に、データ収集・分析・学習・推論までを包括的にカバーしたAIソリューションを提供しています。ユーザーはシステムとの連携やワークフローの自動化を通じて、効率的なAI開発・運用を実現することが可能です。
また、コンサルティングやPoC支援を含む導入支援サービスも展開しており、顧客企業のDX推進やMLOpsの導入をサポート。小売業向けの画像認識ソリューションや、製造業向けの異常検知システムなど、豊富な実績と幅広い業界知見を活かし、ビジネス変革に資するAIソリューションを数多く手掛けています。
5. Spiral.AI株式会社
【資金調達状況:非公開】
Spiral.AI株式会社は、日本のAIスタートアップであり、自然言語処理(NLP)技術を活用したソリューションの開発に注力しています。
同社は、チャットボットや自動要約、感情分析など、多様なNLP関連サービスを提供し、企業の顧客対応や情報管理の効率化を支援しています。
特に、企業が抱える情報の整理や顧客とのコミュニケーションの質を向上させるためのツールを提供しており、ビジネスの現場での活用が期待されています。日本語特有の文脈理解に強みを持ち、国内企業のニーズに特化したソリューション開発を行っています。
【海外】生成AI系ベンチャー5選
海外の生成AIスタートアップは、革新的な技術とビジネスモデルで注目を集めています。ここでは、特に注目すべき5つの企業を紹介します。
1. OpenAI, L.L.C.
【企業評価額:約1,570億ドル(約23兆円・2024年10月時点)、5,000億ドル(約78兆円・2025年9月時点のセカンダリー取引)】
OpenAIは、AIの研究と展開を行うアメリカの企業であり、全人類に利益をもたらす汎用人工知能の実現を使命としています。2015年にサム・アルトマン、イーロン・マスクらによって設立され、Microsoftから累計130億ドル以上の投資を受けています。
同社は、GPTシリーズなどの大規模言語モデルの開発で知られており、これらのモデルは多くのアプリケーションやサービスに組み込まれています。
特に、ChatGPTはリリースから2か月で月間アクティブユーザー1億人を突破し、史上最速で成長したコンシューマーアプリケーションとなりました。GPT-3やその後のバージョンは、自然言語処理の分野で革命をもたらし、さまざまな業界での活用が進んでいます。
企業評価額の推移:
- 2024年2月: 約860億ドル
- 2024年10月: 約1,570億ドル(66億ドル調達時)
- 2025年9月: 約5,000億ドル(セカンダリー取引)
また、OpenAIは、AIの安全性と倫理性に関する研究も積極的に行っており、技術の進展が社会に与える影響を考慮した取り組みを行っています。2025年現在も次世代モデルの開発を進めており、生成AI分野でのリーダーシップを維持しています。
2. Anthropic PBC
【企業評価額:約1,830億ドル(約27兆円・2025年9月時点)】
Anthropicは、2021年にOpenAIの元研究者らによって設立されたアメリカのAI企業です。創業者にはOpenAIの元副社長ダリオ・アモデイ氏が含まれ、「AI安全性」を最優先に掲げています。
同社は、安全で信頼性の高いAIシステムの開発に注力しており、AIチャットボット「Claude」などの製品を提供しています。
AnthropicはAmazonから最大40億ドル、Googleから20億ドル以上の投資を受けており、2025年9月には130億ドルの資金調達を完了し、評価額が1,830億ドルに達しました。
企業評価額の推移:
- 2024年2月: 約184億ドル
- 2025年3月: 約615億ドル
- 2025年9月: 約1,830億ドル
Claudeシリーズは、長文処理能力(最大20万トークン)や安全性の高い応答で評価されており、エンタープライズ市場での採用が進んでいます。
特に、AIの倫理性や安全性に関する研究を重視しており、これによりユーザーが安心して利用できるAIソリューションの提供を目指しています。Anthropicの取り組みは、今後のAI業界において重要な影響を与えると期待されています。
3. Cohere Inc.
【企業評価額:約22億ドル(約3,200億円・2024年時点)】
Cohereは、カナダに拠点を置くAIスタートアップで、2019年にGoogle Brainの元研究者アイダン・ゴメス氏らによって設立されました。企業向けにカスタマイズ可能な大規模言語モデルを提供しています。
特に、エンタープライズ向けのプライベート展開やファインチューニングに強みを持ち、OracleやFujitsuなどの大手企業と提携し、顧客のニーズに合わせたAIソリューションを展開しています。
2023年にはNVIDIA、Salesforceなどから2億7,000万ドルの資金調達を実施し、多言語対応や業界特化型モデルの開発を加速させています。
さらに、CohereはGoogle Cloudと連携し、クラウド上でのAIモデルのトレーニングやデプロイメントを支援することで、企業が迅速にAI技術を導入できる環境を整えています。
このように、Cohereは企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な役割を果たしています。
参考:Cohere Inc.
4. Mistral AI
【企業評価額:約60億ドル(約8,700億円・2024年時点)】
Mistral AIは、2023年4月にフランス・パリで設立されたAIスタートアップ企業です。創業者は、Arthur Mensch、Guillaume Lample、Timothée Lacroixの3名で、いずれもGoogle DeepMindやMeta出身の研究者です。
同社は設立からわずか1か月で1億1,300万ドルのシード資金を調達し、欧州AI企業として過去最大規模となりました。その後、2023年12月には4億1,500万ドルのシリーズA資金調達を完了し、2024年6月には約60億ドルの企業評価額でシリーズB資金調達を実施しました。
Mistral AIの主要モデルには、軽量で高性能な「Mistral 7B」や、複数のモデルを組み合わせた「Mixtral 8x7B」などがあり、これらはコンテンツ生成、コード補完、テキスト要約など多岐にわたる分野で活用されています。同社の特徴は、オープンソース戦略と商用ライセンスを併用し、開発者コミュニティとエンタープライズ市場の両方にアプローチしている点です。
参考:Mistral AI
5. Inflection AI
【企業評価額:約40億ドル(約5,800億円・2023年時点)】
Inflection AIは、2022年に米国カリフォルニア州パロアルトで設立されたAI企業です。創業者にはLinkedIn共同創業者のリード・ホフマン氏、Google DeepMind共同創業者のムスタファ・スレイマン氏が含まれます。
同社は、人間とコンピューター間の自然な対話を可能にするAIの開発を目指しており、パーソナルAIアシスタント「Pi」をリリースしています。「Pi」は共感的な対話に特化しており、ユーザーに親切でフレンドリーな対話を提供することを特徴としています。
また、Inflection AIは独自の大規模言語モデル「Inflection-1」を開発し、2023年には「Inflection-2」を発表しました。同モデルはGPT-4に匹敵する性能を持つとされています。
さらに、NVIDIAやMicrosoftなどから13億ドルの資金調達を行い、AIハードウェアの強化や研究開発の加速を図っています。ただし、2024年3月には創業者の一人であるスレイマン氏がMicrosoftに移籍するなど、経営体制の変化も見られます。
まとめ
生成AIスタートアップの急増は、技術の進化や市場のニーズに応える形で進んでいます。IDCの最新予測では国内AIシステム市場は2029年までに約4.2兆円規模に成長し、世界的にもMcKinseyの試算で年間2.6〜4.4兆ドル規模の経済価値を生み出すと期待されています。これらの企業は新たなビジネスモデルを構築し、私たちの生活や仕事のスタイルを変革しています。
転職を考える際には、以下の3点を重点的に確認することが重要です:
- 収益モデルの確立: SaaS、API、エンタープライズなど明確な収益源があるか
- 競合との差別化: 技術的優位性、特定領域への特化、独自の強みがあるか
- 資金状況: 12〜18か月以上の資金余力、有力投資家からの支援があるか
また、上場企業か未上場スタートアップかによってもリスク・リターンは大きく異なります。PKSHA Technologyのような上場企業は財務透明性が高い一方、未上場のスタートアップはハイリスク・ハイリターンとなる傾向があります。
生成AI分野の企業評価額は極めて短期間で大きく変動する特性があります。Preferred Networksのダウンラウンドや、AnthropicやOpenAIの急激な評価額上昇など、2024〜2025年にかけて市場は大きく動いています。企業情報を確認する際は、必ず最新の公式発表を参照することをお勧めします。
今後も生成AIの分野は成長が期待されるため、興味のある方はぜひ積極的に情報収集を行い、自分に合った企業を見つけてください。企業の公式発表、資金調達ニュース、導入事例などの一次情報を確認し、慎重に判断することをおすすめします。
Professional Studioでは、スタートアップ・ベンチャー企業のIT求人を多数保有。4年間で4,000名以上の支援実績をもとに、年収アップと裁量拡大を両立する転職をサポートします。まずは無料相談から始めませんか?

